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まさかコンビニ強盗?
私の声を耳にしたお客様たちが互いに玄関の前に集合⁉ それは4人の一塊になった。
そして何故か私の方を伺っては、ぼそぼそと話し合っているのだ。
気になる?・・私なにか不味いことでも言ったのかしら、何を話してるんだろう? とても気になる。だが彼らが話す小声では話の様子など分かるはずも無い。
『もしかして・・コンビニ強盗⁉・・だとしたらこれはヤバイよ! どうしよう?
星君に知らせなきゃ、でも怖くて体が固まってしまってる、一歩目の足が動かない!』
(えっ!どうした店長? さっきは線状降水帯がやって来たって言うのに全然怖がらなかったじゃないか、あの冷静さは何処へ行った? どうする店長⁉)
「ほっ、星君! 私のロッカーから・・なっ、長靴持って来てくれない⁉」
思い切って私は声を張り上げた。思ったより声が出た! 覚悟をすれば私だって出来るんだ!
「あっ店長さんですよね? 長靴でしたら必要ないですよ! というか今となっては長靴ではかえって危険です、水位はかなり上昇していますこれからは私たちの指示に従ってください」
4人組のなかの一人がいつの間にか私の目の前に立っていた。そして私に何かを伝えようとしているが私には怖くて言葉の意味すら理解できない。
『かえって危険? いったいどういう事?』
私は彼が話したことばを思い出そうと懸命に左脳をもがいている最中、彼は自身が着ている作業服の内側に手を入れ模索し始めた。
『やっぱり!』
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