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「いいです、焦らなくて。……そこは、あなたの言葉で聞きたい」
結花は精一杯考える。時に足元をみながら、柵を伝う雨粒をみながら考えて、ゆっくり言葉を紡ぐ。
「えっと、その、死にたいと言うか……生きて、いたくないというか……そんな感じ、です」
葛木は感心したように深く頷く。
「なるほど、いい表現ですね。……生きることにも死ぬことにも積極的になれない、そういう解釈でいいですか?」
「たぶん、そんな感じです」
「そう思うのは何故です? 」
「それはまた、何て言っていいか……。これまでのこととか、今のこととか、色々重なってそう思うようになった感じで……うまく、言えなくて」
(あれ、なんでこの人にわたしべらべら喋ってんだ?なんかうまく誘導されてる?)
「そうですか。それはすみません。初対面にしては踏み込み過ぎましたね。では、今日はここまでで」
「……今日は?」
「はい。この時間、空きコマって言ってましたよね?」
「そう言いましたけど」
「なら、この時間は僕とお話しましょう」
「え? どうして」
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