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「ゆっくり、優しくしてあげるよー」
「ちょっと!唯斗くんじゃなくて壮真ならって言ったじゃん」
「だいじょーぶ。最後は壮真だから」
暗がりの部屋にBGMはAV女優の叫び声。
はじめてなのに憧れとは程遠いものだけど、不思議と怖い気持ちは無かった。むしろ落ち着いていたと思う。
オフショルダーの裾から唯斗くんの手が侵入してきて、下着が丸見えになる高さにひょいと捲り上げられた。
そのまま、背中に手を回され、慣れた手付きでブラのフックが外される。と同時に、締め付けられていた自分の胸が楽になって外気にさらされた。
じっとりとねっとりと視線を感じる。壮真の目。興味無いような、不思議なものを見るような相変わらず眉間に皺を寄せている。
壮真の反応が怖かったけど、いつもと変わらない壮真にホッとして力が抜けた。
「……そ、壮真も脱いでよ」
「あぁ?」
「ほら、壮真バンザイして」
唯斗くんによってシャツが脱がされ、壮真の肌が露になるから目が釘付けになる。思ったよりしっかり筋肉ついてるんだな、なんてガラにもなくドキドキしてしまう。
でも、緊張してるなんて絶対に言わない。言えるわけがない。
「ねぇ、壮真ぁ。ギュッとして?」
「……」
「ほら、美麻ちゃんのこと、ギュッとしてあげなよ?壮真」
面倒臭そうに手が伸びて、その大きくて固い胸板に押し込められる。痛いくらいに強くて、壮真の心臓の音が全身に響いてくる。
「ほら、壮真。胸とかお腹とか色々触ってみなよ。男と違うだろ?柔らかさがさ。あは、美麻ちゃんはパンツ……自分で脱ぐ?脱がして欲しい?」
「そ、壮真に!脱がしてほしい」
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