星に願いを

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「姫子さんは明らかに星願ちゃんに対してネグレクトしてたと思いますよ。ご飯も作らず、恋人を作っては転々と……。酷い母親だと思います」 凛子がハッキリと自分の意見を言ったのに対して、淑子は一気に目を見開いた。 「ひ、姫子さんにはきちんとしていただきたいと前から思っています。幸人にも【ひめちゃん】なんて言わせたくありませんし」 「あら、まあ、まあ、そういう事を言うようになったのねえ、凛子さんも」 「はい。正直、腹が立ってます。星願ちゃんの気持ちを思うと、辛いです。どんな気持ちで生きてきたんだと想像すると……泣きそうになりますよ」 これは本心だった。 「気が強いとか、そんな誤魔化しをしないで下さい。はっきり言って、甘やかされた世間知らずなだけですよ」 「り、凛子さんっ!」 淑子は椅子から立ち上がった。 「田舎の家の中だけではフォローも出来たのかもしれませんが、世間に出て子供を産むと、フォローしきれなくなりますよね。その点では貴方は大変だったのかもしれません。けれども、その原因を作ったのは……」 いわゆる、今の状態を作ったのは。 「お義母さん、貴方じゃないですか?」 言った。 言ってやったぞ! 淑子は初めて受けた攻撃に身動ぎ1つ出来ずに固まっていた。 凛子は目を逸らさない。 義母を前にして、怖いけど。 淑子もまるでメガネザルような目をしてじっとこちらを見ていた。双方、逸らさないまま、暫く見つめあった。
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