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「俺がミユを仲間外れにするとか、有り得ないから」
さぁ、お手をどうぞと言葉を添える。真顔になったのはほんの一瞬で、わたしが素直に手を取り立ち上がればいつもの片桐だった。
「ところでマンゴープリン食べる時、カップル割り使ってもいい? 給料日前でぎりぎりなんだよ」
また趣味関連の出費があったに違いない。片桐はバイクに限らずハマると見境がなくなる所があり、多少無理してでも欲しい物は必ず入手する。
「片桐に払わせてばっかりだし、たまにはわたしが奢る」
「えー、カップル割り使えば良くない? おまけでソフトドリンクも付いてくるんだぜ?」
「じゃあ、ソフトドリンクも奢ってあげる。カップルじゃないのに特典をズルして利用しちゃ駄目ーーって何よ?」
片桐がじっと見詰めてきた。
「ミユは真面目だなぁー。んなの適当に誤魔化せばどうにでもなるのに。律儀というかバカ正直というか」
「ふん! 融通がきかない頑固者とでも言いたいんでしょ?」
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