溺愛彼氏★失恋したらチャラ男が一途な本性を現しました

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「マンゴーフェア、今月末で終わっちゃうね」 「あ、そうだった、そうだった! マンゴープリン、食おうぜ」  延期になっていた件を持ち出せば、いちにもなく食い付いてくれる。片桐に距離を感じるとこんな風に試したくなってしまう。 「今日はバイト入ってないよ?」 「いいじゃん。何か予定あるのか?」 「無いけど。片桐は無いの?」 「あぁ、今、予定が出来た。ミユとマンゴープリン食う予定が! な?」  片桐は告白場面の覗き見を中断し、こちらに振り向くとウィンクした。 「もう調子いいんだからーーえ?」  帰り支度を整え、さっそくファミレスへ向かおうとした所、窓の外から視線を感じた。 「!」  なんと青山君がこちらを見ている。 「? ミユどうした?」  動きが固まったわたしを不思議がり、片桐も校庭を確認した。 「青山の奴、こっち見てるな」  わたしの見間違いではないようだ。しかも青山君はおいで、おいでと手招きをしてきた。 「どうするの? 青山、ミユを呼んでるぞ」 「どうするって……わたしは青山君に用なんてないよ」 「そっか、そうだよな。よし!」  すると、片桐は窓を全開にして身を乗り出した。 「バーーカ! 普通、用がある奴が出向くだろうが! ミユと話したいならお前が来いよ! バーーカ!」  最初と最後のバカという単語に物凄い声量が充てがわれて、もしかしたら青山君はその部分しか聞こえないかも。
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