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日記を書き終わったとき、ミユからLineのメッセージが届いた。
『やっぱりイヨ、何かかくしてるでしょ』
『何もかくしてないよ』
『うそ。私、これでもイヨとは長いつき合いだから分かるよ。絶対に何かかくしてる。本当のことを言って』
私はスマホを勉強机の上に置き、ベッドにあおむけに寝転んで考えこんだ。ミユに本当のことを話しても、たぶん信じてもらえない。それに、このことがもとで友情にひびが入ったら困りものだ。でも、こんなに大きな問題を、私ひとりで抱えこむのもつらい。
私は悩んだすえ、ミユにうち明けることにした。
『うちのクラスに古江ユージっているでしょ? 背の高い子。あの子が死んだの』
『ユージが死んだ? それってどういうこと?』
『だから、三時間目のとちゅうにユージは死んでいたの。他の子は誰も気がついてないわ。でも、まちがいなく死んでいた』
『何、バカなこと言ってるの。やっぱりイヨ、変よ。今日はゆっくり休んだ方がいいと思う』
やはり信じてもらえない。っていうか、だれだってそんなこと信じるはずがないだろう。
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