第一章

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 日記を書き終わったとき、ミユからLine(ライン)のメッセージが(とど)いた。 『やっぱりイヨ、何かかくしてるでしょ』 『何もかくしてないよ』 『うそ。私、これでもイヨとは長いつき合いだから分かるよ。絶対(ぜったい)に何かかくしてる。本当のことを言って』  私はスマホを勉強机(べんきょうづくえ)の上に置き、ベッドにあおむけに寝転(ねころ)んで考えこんだ。ミユに本当のことを話しても、たぶん信じてもらえない。それに、このことがもとで友情(ゆうじょう)にひびが入ったら(こま)りものだ。でも、こんなに大きな問題を、私ひとりで(かか)えこむのもつらい。  私は(なや)んだすえ、ミユにうち()けることにした。 『うちのクラスに古江ユージっているでしょ? 背の高い子。あの子が死んだの』 『ユージが死んだ? それってどういうこと?』 『だから、三時間目のとちゅうにユージは死んでいたの。他の子は誰も気がついてないわ。でも、まちがいなく死んでいた』 『何、バカなこと言ってるの。やっぱりイヨ、変よ。今日はゆっくり休んだ方がいいと思う』  やはり信じてもらえない。っていうか、だれだってそんなこと信じるはずがないだろう。 .
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