第一章

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 ミユは私のところにかけ寄ると、くずれるように地面にしゃがみ込みんた。しかしすぐに体を起こし、私を見上げて「ユージが、屋上(おくじょう)から飛び降りたの」と、しぼり出すように言った。  分かっていたこととはいえ、目の前で現実(げんじつ)のものとなるとギクリとする。 「そうだったの……」  そう答えて、次に話す言葉を(さが)しているうちに()くようにミユが話し始めた。 「まさか、イヨが言ったことが本当(ほんとう)になるなんて思ってなかった。(こわ)くなってきた。どうしよう……。今日は授業(じゅぎょう)はないそうよ。来週月曜の朝礼で校長先生が説明(せつめい)するんだって」  ミユはそこまで一気に言うと、両手でひざを押して立ち上がると、右手の(こう)(ひたい)の汗をぬぐった。 .
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