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「おい秋山!大丈夫か!?」
起き上がった秋山に、一番に寿貴が心配の声をかけた。
しかし、秋山がそれに応えることはない。
秋山が発した第一声は、驚くべきものだった。
「俺は地球温暖化を止めたい。何故人間はこうも自分の住んでいる星を汚してしまうのか?」
「賢者タイムだ」
誠志が思わず声を漏らす。
そう、秋山はとてつもない快楽によって、「ゾーン」に入っていたのだ。
「秋山…お前、今度は一体どうしちまったんだよ!?」
寿貴が再び心配の声をかける。
が、その声は届くことは無かった。
気づけば、話は地球温暖化から宇宙理論に話が移っていた。
「てい!」
秋山の様子が明らかにおかしいと察したのか、空手部の主将である剛田が首をトンとする。
「あ…」
秋山は魂でも抜かれたかのようにスッと崩れ落ちた。
剛田は秋山の体を軽々と持ち上げると、誠志の方を向いた。
「誠志くん、君には後で話がある。こいつを運んだら、僕の所に来てくれるかい?」
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