彼女のダチュラのヘアミスト

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「ーーー…以上で御座います。また何か分からないことがありましたら事務室の内線を鳴らして下さい。」 そう言われ、生返事に近いことをしてしまい恐らく呆れられた。 「では、失礼致します。」言い終わった瞬間に後ろを向かれ髪と付けている紺色の長いリボンの動きを見ていると瞬間にシャンプーなのか薄いが記憶に残りそうな上品な花のような匂いがした。 「はぁー……あ、」 しまった、事務室から借りてたUSBついでに渡そうとしてたのに忘れていた。 「……。」 まだいるよな、近くに。 そう思うと立ち上がり小走りで事務室のほうに向かったら紺色のリボンをつけた満園さんの後ろ姿が見えた。 「あの、」と声をかける前にバタバタと五月蝿い足音が聞こえて声をかける前に後ろを向かれた。 「、」 俺だと気づき「嗚呼、私じゃないな。」と顔に書かれていたが、それよりも眼鏡をかけていない顔を見て一瞬だが凝視してしまった。 「ん?どうかされましたか?」 「あ、えっと、」 「、」 周りに誰もいないし、俺も止まったから疑問に思って切り出されたが凝視してしまったのもあり言葉が出ず、一歩近づいたら少しだけ目を見開いた表情をされ、初めてかも知れない視線があったかもしれない。
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