“彼”と彼女のブルーベリーチーズケーキ

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「漠然と聞きますがきちっと見える方法ってありますか?」 「え?……んー……、極力背筋を伸ばすとか、ですかね?私の場合は低身長なので少しでも身長を盛りたいから気をつけていますが、」 「……。」 変な質問にも毎回答えていただき大変感謝致します。 そう思いながらグッと背筋を伸ばした。 ―――――――――――――――――― ―――――――――――― ―――――― →満園 「いつぶり?作るの。」 電話なのか神取先生が席を立ったので千夏に声をかけたら「まーね。」と店長ではなく学生時代と変わらない顔で言った。 「久々に食べたけど相変わらず上手ね。」 「まー、一応資格ありますので。」 「数量限定で出せばいいのに。」 「たまにやってるよ、たまに。」 「へー、」 さっき背筋を伸ばす話をしたくせにだらしなく頬づえをしながら話すと「まー、でも。」と言うので聞くと、 「ブルーベリーチーズケーキは多くても年2回ね。」 「あら、なんで?」 久しぶりとは言ったけど年2回と明確に決まっているとは思っていなかった。 「だってもうすぐでしょ?」 「?」 若干の引っ掛かりはあったが気がつかないふりをした。
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