彼女のダチュラのヘアミスト

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→満園 何度も引き止められて今日はいつもと感じが違うし、少し考えたらすぐ分かりるような事を言って、こんな学のない私にすぐ論破されるようなことを言ってるけどどうしたのだろうか? やっぱり臨床検査技師って忙しいから疲れでも溜まってるんだろうなーって簡単に片付けることにした、だって確か今日2人いるうちの1人有給届けが出ていたような記憶があるから。 まー……さっきの意見報告書の書き方が分からないのは本当だろうな。 さっきも今思うと根本から意味の分からない英語の授業を聴いている時のアレだったのかもしれない。 「(あ、やっべ、そーだった。)」と、分かりやすく反応したと同時にまた髪を触る先生。 これじゃ埒が明かないと思い、苦手だけどこれは仕事、割り切り割り切り、私も意見書を書いてもらわないと仕事が進まない、めんどくさい、あーめんどくさい。 心の中で大袈裟に悪態つくくらいは許して欲しい。 「一度事務室に戻ります、すぐにそちらに行きますので先に検査室に行っててもらえますか?長時間不在が続くと不審に思われてしまうので、」 これが一番手っ取り早いでしょう。 そう思いしっかりと神取先生の顔を見て少しだけ笑を貼り付けて言うと、「(嗚呼、成る程。)」と思った。
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