4人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
可愛い僕のスノードロップ
僕の全て
僕の希望
大好きだよ
愛しているよ
年の離れた私の愛する人は、私に口付けをする度にいつも同じ言葉を繰り返した。
私はそれか心地よくてその言葉を聞きながら彼の腕に包まれる時間がたまらなく好きな時間だった。
雪深い地域で、誰にも見つからないように私と彼はひっそりと暮らしていた。
いつからここにいるのかは、あまり覚えていない。
その時の私はまだ10代で、事故で記憶が欠落しているんだと、彼が教えてくれた。
名前すら忘れてしまった私を小屋の周りに冬になれば咲く花と同じ名前を与えてくれた。
スノードロップ
白くて小さなその花を愛でるように、彼は私を優しく大事にしてくれる。
最初のコメントを投稿しよう!