お天気雨の奇跡(小説版)

10/13
前へ
/13ページ
次へ
虹だ! 七色の帯はどんどん広がっていった。 ちょうどレインボーブリッジが、その先に見えた。 そして、明るい虹の外側に、うっすらとふたつめの虹ができた。 二重の大きな虹が空に広がった。 父がぼくの肩に手を置いた。 ぼくは父の顔を見た。 父は空ではなく、ぼくを見ていた。 生まれて初めて虹を見て、驚いている息子の横顔を、こっそり見ていたのだ。 ed35bba6-cfdb-4337-9b5f-0cee3821d724
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加