お天気雨の奇跡(小説版)

3/13
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
もうひとつ。 父には弟がいなかった。 兄になって、弟にいろんなことを教えてあげたかったらしい。 だから父にとって、ぼくは息子であるだけでなく、弟でもあったのだ。 ぼくが、おそらく3才だったある日の、ちょっとした奇跡について話そうと思う。 今思えば、奇跡でも何でもないのかもしれない。 だがそれは、ぼくにとってまぎれもない奇跡であり、魔法であり、神秘だった。 そのときも、大人になった今でも。 1eeecb38-f426-4dce-9561-76de6348ecc8
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!