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「さあ、着いた!」  船は一旦浜辺近くで泊まり、ぼくが海に入って、彼女たちの荷物を下ろす。    浜辺には日よけ用のパラソルと長イスが数セット置かれている。  パラソルを広げ、荷物を置いたら、準備完了。もう一度ボートに戻る。  そして、ボートはすぐ側のポイントに移動した。  次はジャケットの装着。 「えー。これ、どうやって付けるの?」  里沙さんが困ったような、甘えたような声を出してる。  別に見りゃわかるのだが、ジャケットの装着を手伝う。  パーカーを脱いでもらってジャケットに腕を通す。前を締める時、目の前の景色にちょっとドギマギした。 「渚くん」 「はい」 「ドキドキしてる?」 「えっ?」  見透かしたように里沙さんが言った。 「いえ、別に」 「うそ」  その時、 「ちょっと、渚くんをいじめないでよ」 と、翔子さんがフォローしてくれた。 「えへへ、だって可愛いんだもん」 (えっ、おれが? 可愛い?)  ……やばい。海水パンツが膨らんで来た。
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