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エリート『念のためいつも通りに』
ヲタ『了解』
キャバ『あいさ~』
ヲタはスマホから目を離すと、反対側の路地で独り紙コップのコーヒーを口にしているエリート、パチンコの常連客らしい老人たちに囲まれているキャバを確認した。
稼働前に2人と直接話すことは無い。
ヲタは周囲から聞こえてくる会話に耳を傾けた。
「お前どこ行くんだよ?」
「そんなのRe:ゼロに決まってるじゃねえか。機種1あるしワンチャン全系あるぜ」
「たしかに最近Re:ゼロやってないけど……鏡も怪しくねえか」
専業もどきの養分のたわごと。限りなく薄い根拠と希望的観測で財布の金をばらまく、哀れな豚に考える知能は残念ながら生まれもって与えられていない。
別の方向からも能天気な声が聞こえてくる。
「それでさ、フリーズから5000枚だぜ? 簡単なんだよ俺の手にかかれば」
「俺だって継続率80%引っ張ってきて万枚未遂だぜ?」
「やべーな、今日も勝っちまったらどうする?」
「そんなの焼肉からガールズバーに決まってんだろ」
「ああ、こんな簡単に稼げて大学なんて行ってられないぜ」
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