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ヲタはスマホにつなげたイヤホンを耳に装着すると、まもなくラインのグループ通話呼び出しがかかった。すぐに2人の声が聞こえてくる。
エリート「前の方に並んでる奴らの様子は?」
キャバ「ほとんどが引き子っぽい連中ね。何か慣れてない感じでキョどってるお爺ちゃんとかもいるし。それともアタシの見間違いかな?」
ヲタはイヤホンに付属したマイクに小声でつぶやいた。
ヲタ「いや……間違いない。俺も見てる……」
エリート「そのまましばらくは打たせておくのだろう。上野では緩いホールとはいえ、このホールもあからさまな軍団には声をかけてるから」
キャバ「必死に渡されたっぽいメモを見て、絆はどこにあるか店員に聞いてたりするんだもん。なんかもう一周回ってかわいい感じ……あ、列動くよ」
「ただ今より入場を開始します。5名様ずつの入場となります、駆け足追い抜き等の行為は見つけ次第ただちに退店していただきますのでご協力お願いいたします」
店員が電源の切られた自動ドアを手で開けると、人が店内へと吸い込まれていく。
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