クリスマスイブの朝

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クリスマスイブの朝

十二月二十四日の朝、 唯のスマホに着信が入る。 ベッドの中から手を伸ばしスマホを 手に取る唯。 「もしもし……」と寝ぼけ声の唯。 「唯? おはよう」  電話の相手は親友の千春 「千春どうしたの? こんな朝早くから」 「ごめんね~、唯、  今日のお昼空いてる? 仕事?」 「う~ん 昼間は空いてる」 「え~そうなんだ。クリスマスに稼ぐね……」 「どうしたの?」と唯が聞いた。 「今日と明日ね、『RAIN』の  クリスマスコンサートに当たってさ、  それで、今日一緒に行く人が  急にだめになったって……  で、唯どうかな~?  って思ったんだけど……」 「私? ごめんね~それは遠慮する  それに夕方から仕事だし、  千春、『RAIN』の  コンサートに行くんだ」 「そう、ね~コンサートは昼間だから  夕方からの仕事に間に合うよ。  ね~行こうよ、唯……お願い」 「『RAIN』のコンサート……」 唯に数年前のあの時の記憶が蘇る。 しかし、例の如く、拝まれたら断れない唯。 「仕方ないな。わかった行くよ」 「それは、よかった。じゃあ後で……」 千春との会話を終えた唯。 時計を見ると、 「まぁ、なんとか間に合うかな……」 と言うと、急いで準備を始めた。
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