第10話「策謀」

7/8
42人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
その後…部屋に戻ったマイトは書類に目を通した。そこにはターゲットの名前…年齢…年収…好きなタイプ…好きな香水…好きな仕草…好きな服装…髪型に至るまでがこと細かく書かれていた。この情報はNiggとの中継役である…「木村」という男が…徹底的にターゲットに関する情報をまとめたものであり…マイトたちが日本で仕事をする上で重要なキーパーソンの1つだった。また木村はターゲット周辺の人物たちを抱き込んでおり…ターゲットの周囲に自身の内通者を送り込んでいた。 書類にはその他にも日本での…宿泊先…デートスポット…警察署の情報などがこと細かく記されており…マイトたちが日本に来ても困らないような配慮がなされていた。元々…マイトは高校時代に陸上の特待生として一時的に日本で生活していた。その為日本語が堪能で日本という国の文化をおおよそ知り得ていた。今回の抜擢はその事もあっての事である。 マイト「なるほど」マイトはそう呟くとタバコに火をつけて書類に目を通していく。 一通り読み漁り短くなったタバコの火を灰皿で消したマイトはおもむろに立ち上がると…クローゼットをみた。中にはターゲット好みの衣服が並んでおり…どれも高価なものだった マイト「これはすごい」マイトはそう言い…その中の衣服の一つを身に纏いベッドにうつ伏せになった。数秒後…何とも言えない高揚感が湧き上がったマイトはニンマリ笑って仰向けになると…大声で笑い始める。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!