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どうしよう。
兄さんが母さんを探しに行き、兄まで分からなくなった。
僕は公園で姉さんと身を寄せ合っていた。
その時だ。
僕は地上にお月様が落ちたと思ったんだ。
大きな光が夜の闇を切り裂く。
後ろで姉さんが呼ぶ、僕は止まらない。
**
だってね。
母さんに聞いてたから。
『月夜の満月の夜に願いが叶うんだよ』
『満月って何?』
『大きな大きなお月様』
そう言って母さんは屋根から月を見た。
僕は見え始めた目をこすり、月を見た。
『あれは三日月。満月はもっともっと光が
大きくなるんだ』
**
だから僕は地上の落ちた月に向け、走った。
その時、大きな音がした。
キキキー!
あとで僕は車に突っ込んだ事が分かった。
でも僕は生きてた。
助けてくれた女の子が居たから。
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