第二章 出会い

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「……さま。怜士さま!」 「ん? ああ、和生か」 「お茶の支度が整いました」  傍の倫を放っておいて、独り言と深い物思いに沈んでいた怜士に、和生は肩をすくめて見せた。 「また、難しいことをお考えに?」 「いや、何でもない」  和生の淹れたミントティーのカップを手に、怜士は倫の方を見た。 「倫、ここへ掛けたまえ。お茶のお供になってもらおう」 「え!? いいんですか!?」  何せ、さっきまで草むしりの身分だったのだ。  高貴な怜士の隣に座ることは、ためらわれた。  とっさに和生を見たが、彼も目を円くしている。  しかし、すぐに微笑むと、倫に向かってうなずいた。 「で、では。失礼します」  怜士と倫。  二人の軌道が交わった瞬間だった。
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