第三章 緊張と驚きの連続だよ!

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   怜士に見られて、倫は思わず目を逸らそうとした。  しかし、彼の眼力には抗いがたい魅力があった。  大人しく見つめられるまま待っていると、怜士は語り掛けてきた。 「私の傍で共にお茶を飲んで、沈黙を大切に扱ってくれる者は少ない」 「そうなんですね」 「皆、次第に飽きて。そして、何やかやと話しかけたりするものだ」 「そうですか」  だが君は違う、と怜士はそこで言葉を切って、お茶を飲んだ。 (僕、昔読んだ小説の内容を、必死で思い出そうとしてただけなんだけどな)  好意的に受け取ってくれた怜士に、少し申し訳ない気持ちになった時、怜士は和生に顔を向けた。 「和生。倫は、君のハーブガーデンで働く予定だ、と言ったな」 「はい、怜士さま」 「では。10時のティータイムになったら、彼を借りてもいいだろうか」 「喜んで」  二人の大人が、勝手に自分のスケジュールを決めてしまう。  そんなシーンに倫は慌てた。
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