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ワンプレートのランチを食べながら、和生は倫に仕事のことを色々と教えてくれた。
就業規則や、始業時刻に、退勤時刻。
給与に、賞与に、有給の取り方。
倫のためにプリントアウトした、それらが記載されている文書を、封筒に入れて渡してくれた。
「具合が悪くなったりした時は、すぐに私に教えてね。しばらくは、君の傍で作業をするから」
「お世話になります」
「解らないことや困ったことがあれば、何でも言っていいよ」
にっこりと笑う和生の落ち着いた笑顔は、優しくて頼もしい。
(何だか、お兄さんができたみたいだな)
一人っ子だった倫には、嬉しい。
和生は怜士より2つ年下の27歳と聞いているが、その若さでハーブガーデンの園長なのだ。
きっと、優秀なのだろう。
長い黒髪に、少し目尻の下がった柔らかな面立ち。
痩せ型だが、仕事に使う筋肉はしっかりと発達している。
そんな和生にくっついて、倫は食後に園地を見学させてもらった。
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