第2章 なぜ、その姿

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公園の外側では、警官が3人増えていた。 そして、ひとりの警官がトイレに向かって声をかけた。 「もう、逃げられないぞ。  人質を解放して、速やかに出て来なさい。」 「うるさい、人質の命を粗末にしたいのか?!」 先ほどの黒木が、上司らしき男に提案した。 「私は公園の裏に回って、様子を伺いましょうか?」 上司は、黒木の提案を黙ってうなずいた。 「うむ、でも無理はするな。人質の命が最優先だからな。」 黒木は、黙って頷くと見られないように後ろに下がり、公園の敷居に沿って移動し始めた。
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