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「お、おう…俺もゴメン…」
俺も素直に謝ろうとした時、綾はニヤっとズルイ顔で笑った。
そして「じゃ、これからもよろしく!」と、自分の苦手なミニトマトを俺の口に押し込んだ。
「…ん…ヨロシク―――…って…え?」
ちょっとまって、それはどういう意味…
綾は頬杖をついてニシシと歯を見せて笑っている。
あー…はいはい…ご飯、作れってことね…
俺は力なくハハっと笑った。
俺は単純だから、きっとこれからもこうやって綾の手のひらで転がされるんだ・・・
ケラケラと笑う上機嫌な綾を見ているだけで、俺はもうお腹がいっぱいだ。
「ねぇ、綾、久々に一緒にお風呂入ろうか…」
「…え…いいけど…」
俺の提案に、綾はちょっと頬を赤らめた。
数えきれないくらい一緒に入っているのに…
こういうとこ、可愛いよな…
「はい、じゃ、片付けまーす」
「えー!まだ食べてるー…」
「早く早く…」
「急かすな、エロ隆」
「はいはい…」
俺は、タンスの奥のアレを渡す日をいつにしようかと、二人のスケジュールが書かれたカレンダーと、綾の顔を交互に眺めた。
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