【台本】正反対な兄弟

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男:2 設定:几帳面で生活力の塊の兄、聖史郎。仕事は優秀だが、生活力ゼロの弟、秋人 秋人は社長で聖史郎は秘書 聖史郎「ただいまー。……って、また服脱ぎ散らかしたまんまだし……。スーツはハンガーにかけとけって、何度言えば分かるんだ……」 秋人「あ、兄さんおかえり。ケーキはー?」 聖史郎「買ってきたけど、自分のスーツも片付けられない奴に食べさせるケーキはないな」 秋人「ちぇー……。わかったよ」 聖史郎「おい、その手……」 秋人「ん? あー、すっかり忘れてた。兄さんがたまには家事しろって言うから料理に挑戦したんだけど、ミスっちゃってさー。切っちゃった」 聖史郎「手当くらいしろよ……。バイ菌入ったらどうするんだ?」 秋人「薬箱どこか知らないし、ほっとく」 聖史郎「まったく……。ほら、手当してやるからリビング行くぞ」 秋人「スーツは?」 聖史郎「いい、俺がやる」 秋人「さすが我が社の優秀な秘書」 聖史郎「バカ言ってないで来いよ」 秋人「はーい」 聖史郎「これでよし」 秋人「ありがとう、兄さん」 聖史郎「仕事はあんなに出来るし、社長としても文句ないのに、家じゃどうしてこうもダメダメなんだ……」 秋人「仕事のことしか頭にないからさ。それに、兄さんがいるし」 聖史郎「俺が結婚したらどうするんだ」 秋人「予定もないのにそんなこと言っちゃう?」 聖史郎「そんなの、お互い様だろ? 得手不得手があるのは仕方ないけど、そんなんじゃ、いい人見つかんないぞ」 秋人「別に。兄さんいるからいいよ。秘書としても、兄としても、頼りにしてる」 聖史郎「ホント、世話の焼ける弟だ……」
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