彼の人此の人

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七和(なやわ)先輩…」 「おいおい、ボーゼンとした顔すんなって。そんなに私がいるのおかしい?」 「い、いや。そうじゃないんですけど。………なんで幹部の七和先輩がここにいるんですか?ここ、先輩の管轄でしたっけ。」 「違う。けど、秋霧いない時のお前は猪みたいだからな。元々面倒見てた私がきたってわけ。そしたら案の定暴れてんじゃん。」 「ぐっ………」 「カエル潰したことないけど潰したような声だすなよ。ほらさっさと卯月サマ担いで本部に戻るぞ」 「ぇはい。」 おれ?俺が担ぐの?うそやん。無理やん。先輩!!!いや、嫌がらせですよね!? 「多少、嫌でも暴れた罰ってことで〜」 おい!!!! 瞬間、先輩が鋭い眼差しになり足を止めた。 「しっ。誰かいる。」 誰か?誰だ。 「誰だっ!?」 「ふぇぇ………すみません!すみません!!私、音有(ねあ)と申します。AAの人間ですっ」 「………音有。なんでお前がここに?お前は通信担当だろ。」 「それが、その、えっと…。首領(ボス)に言われまして、ここには数多(あまた)の盗聴器がある可能性が高いみたいで……、機器に詳しい、私が…」 「それを破壊しにきたってことか。」 「えぇ〜。れーらくんそんなこといったの!?」 後ろ(に乗っている)の卯月さん(サマ?)が叫んだ。 れえら?誰?………もしや、首領か? 「れーらくん、自分で行けばいいのにー。先輩の私潜入させてさー。」 「すいません。『れーらくん』って誰でしょうか?」 「えぇっ…れーらくん知らないの?君の…首領?って言うんだっけ。だよ?」 「あぁ……やぱそうですか。れーらと言うんですか?」 「おん。そんなことも知らずにAAで過ごしてたのか?左沢。」 先輩。………「知らなかったのか?」じゃないぞ!なんで知ってんのが当たり前なんだよ。いやまぁね、幹部の先輩なら知ってるでしょうけども。 俺は、先輩のような幹部でも、はたまた卯月さんのような裏ボスでも、瞬間直下の部下でもないし。知る機会ないんだぜ、それに知る必要もないしな。卯月サンとあってるだけでも特例中の特例だろうし。俺は確かに、「遊撃隊長」なんてカッコいい肩書きはあるけど…、それだって下の方だぞ。幹部直下でもないんだし。再度になるけど俺下っ端だかんな?
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