見えない友達

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 春香が死んで一か月後、私は春香の家に行った。春香の両親は私が来てくれたことに感謝しながらも目が虚ろで、心がない感じだった。きっと、これからも「なぜ?」を抱えて生きていくのだろう。  春香の部屋に入った。私はミーナがいるであろう方向を見た。 「ミーナ、大丈夫?一番、辛いのはあなただよね」  ミーナがうなずいたような気がした。 「春香はひどいね。あなたを一人ぼっちにするなんて。生きるべきだったんだよ。完璧じゃなくてもいいから。平和な世界なんて壊れてもいいから本当の自分になるべきだったんだよね。それを、もっとはっきりと言ってあげれば良かった」  涙が出てきた。何も言えなくなる前に言わなくては。 「ミーナ、私と一緒に行こう。これからは私と一緒に暮らそう。本当の春香を忘れないでいてあげよう。大丈夫。私は死んだりはしない」  その時、見えない何かが近づいてきたような気がした。私は、涙をこらえて笑った。 「ミーナ、これからもよろしくね」  私はミーナと一緒に春香の部屋を出た。
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