雨に祈れば

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 3つ目の飛行機は暴風で乗り込むことさえできず、何日も足止めされた。  豪雨はなくなっても、暴風は今も危険で避けられない。  その間、飛行場で寝泊まりしたが、狭い待合の椅子で交代で寝た。  あまり治安のいいところではないらしく、二人同時に寝たら荷物も財布も無事は約束できないといわれたのだ。  これぐらいならまだまだ笑ってられたが、トラブルはこんなものじゃ終わらなかった。  最後の飛行機に乗る前にいただいた食事もダメだった。  現地の人は食べても元気なのだが、二人してお腹を壊して乗るはずの飛行機に乗れなかった。  味はおいしかったのに残念でしょうがない。  病院に入院し体調が戻るまでに1週間もかかってしまった。  そのあともまた大変だった。  入院中は会社から預かっている荷物を銀行の金庫に預けさせてもらったのだが、鍵の故障で開かないと言い出した。  鍵のトラブルがあってもすぐに飛んできてくれる日本とは違い何日も病み上がりに待たされた。  しかも、結局は開かなくて爆破して開けたというのだから驚く。  中身が壊れるとか全然考えてないのだから怖い。
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