酔う人

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酔う人

『うふふっふふっ』 クソ…可愛いかよ… 「もう、酔ったのか?」 『んーん、まだ平気。比山は?』 「俺は平気だ」 二件目の行きつけのバーで カウンターに並び、ウイスキーを 【ねぇ、お兄さんたち一緒に飲まない?】 何回目だろう 『だーめ、比山は俺のなの。邪魔しないでくれる?』 女性にナンパされるたびにこうだ 【えっうそっ!ゲイカプなの?萌える〜】 「あー、悪いな」 キャッキャと騒ぎながら離れて行く 『今の子達、美人だったね?ねぇ、比山はゲイ扱いされて嫌じゃ無いの?』 「別に他人に何と思われようが関係ないね」 『そーゆーとこ!』 「何が?」 『俺が比山を好きな理由』 「は?」 『他人なんて関係ねぇ、俺の領域に入ってくるな!って感じ?』 「へぇ」 『そんな比山の特別になりたかった…』 「過去形かよ…」 『うん、今から過去にする…ごめん、迷惑かけて…』 「……」
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