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『比山の遊び相手が女の子なのは耐えられたんだよ。俺はどんなに頑張っても女の子にはなれないから、だから君の事が大好きだって知ってもらえただけで良かったんだ…だけど、こうやって近くにいられるようになった途端…どんどん欲しくなる、欲が止まらない。俺だけを愛して欲しいって欲張ってしまう…だから…』
「だから…?諦めるのか?俺の気持ちも無視して?そんなもんか?アンタの大好きって…」
『……』
「悪い…俺がとやかく言える立場じゃなかった」
『……の?』
「ん?」
『頑張っても…いいの?ウザくない?』
「そうだな…来るなら全力で、来いよ?」
『比山…ありがとう、やっぱり大好きだ』
「はいはい、わかったから。帰るぞ」
『えー、今から乾杯していい感じに持っていきたかったのに…』
「飲み過ぎだ、酔ってんだろ?」
『まだ…だいじょーぶれふ…ふふっ、噛んじゃった』
俺は無意識に手を伸ばし、この人の頬に触れた
『綺麗な顔して、可愛いヤツ』
「うん、そう思ってくれるなら嬉しいな」
羽水は俺の手に自分の掌を重ね唇を当てる
上目遣いで俺を見つめて
俺の掌の一番柔らかいとこへチュッとキスをした
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