綺麗な人

3/3
前へ
/47ページ
次へ
【比山課長、また女の子泣かしたんですか?】 部下の永山がコソッと耳打ちしてくる 「知らねぇな…」 【全く…そのうち刺されますよ?】 「永山、そんな事冗談でも言うな」 俺はチラリと羽水の方に目をやる 【はいはい、全く…課長の事、あちこちから根掘り葉掘り聞かれて困ってるんですよ?】 「本命ができたと…だから二度と近づくな、そう言っとけ」 【えっ!はぁ!比山課長…に本命が…】 「まだ…だがな…」 【恋っ!してるんですね!】 「アホ、大声出すな…」 【俺、嬉しいです。ついに比山課長がっ】 「もういいから、さっさと仕事しろ」 ったく…俺が恋…だと…? 誰に? そんな相手はいないはず、作らないはず なのになぜ…こんなにもあの人の笑顔が頭から消えないんだ アホらしい ただ…さ 俺がまた遊んだと、あの人の耳に入ったら… 悲しむ…かもしれないだろう? 俺の事が大好きだって 「っ…」 バカか…何であの人の心配…
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加