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夏の日
ある夏の日の夏休み。東京から電車で約3時間の田舎町。夏の暑さに2人の少女はだらけていた。少女達は14歳。来年には高校生になる。
2人は双子だった。1人は姉の咲。もう1人は妹の穂。
咲はのんびりほんわかしてるタイプ。穂は考えるより先に行動派。
ミンミンゼミが鳴いている。セミの鳴き声で余計に暑く感じる。昔ながらの一軒家、縁側でくつろいでいる2人。
「ねぇ、咲」
「なぁに?穂ちゃん」
「アイス食べない?」
「良いね。冷凍庫見てくる」
「うん!お願い!」
咲はのんびり屋だが、人の為に動くのは苦ではない。反対に穂は行動派ではあるが、かなり面倒くさがり屋だ。少しすると咲が戻って来た。
「なかったよ~。アイス、切らしてたみたい」
「え〜。そんなぁ」
「しょうがないよ、穂ちゃん。買いに行こう?」
「え〜。暑いのに出かけたくない」
「しょうがないなぁ……。分かった。私が行ってくるよ」
「ありがとう! 咲、大好き!」
「もう、穂ちゃんったら」
出かけた咲は、近くにあるスーパーまで歩いて行った。
夏休みではあるが、父は仕事で母も家計を支える為に働いてるため、家には2人しかいない。
咲は順調にアイスを購入し、家へ向かう。
その頃穂は、縁側で相変わらずだらけていた。
――そういえば。8年前の夏だったよね。タイムカプセル埋めたの。
――そうだ!
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