推しのあの先輩

この人…！！

初めて見たあの先輩は、小学校の体育館のぼやけたスクリーンの中だった。

近所の中学校の先輩方が中学校について説明し、
最後に見せてくれた部活紹介の動画にその先輩はいた。

「バスケ…」
「ねぇねぇ慎、バスケってつまんなさそうじゃね？」
「玲…そうかな。私にはとてもかっこよく見えるけど」
「ふーん…ま、人には人それぞれの“カンジュセイ“ってやつがあるもんね」

玲は絶対意味がわかっていないであろう言葉を使った。

「私、バスケ部入りたい。」
「そう…ま、がんば」
「うん」

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それからは色々なことがあった。

6年生を送る会
（小学校を追い出せれてる気分だった。）

謝恩会
（移動してしまった大好きな先生と会った。）

卒業式
（6年の2学期に転校した、私が片想いしている子が最後来た。）

全部あっという間だった。
そして6年間の思い出が詰まってる小学校の校舎にも別れを告げた。
これから先、この姿の小学校は二度と見れない。
校舎がオンボロになってしまったため、改築してしまうのだ。