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バーミリオンの右隣りが、知的イケメン青髪のセルリアン、運動系イケメン茶色髪のブロンズ。
左隣りが、可愛い系イケメン金髪のライム、そしてセクシー系モテ男イケメンのマゼンダ。
マゼンダは銀髪だが、毛先がピンク色になっていて、さすがモテ男枠だからか、おしゃれな仕上がりになっていた。
それぞれ個性はあるが、全員揃いも揃って、完璧に計算されて作られたような顔で、眩しいくらいのイケメンだった。
ビリジアンは自分と同じモブ位置でありながら、彼らと同じ生徒として歩いているモブ生徒に同情してしまった。
どう考えても、あの五人に全て持っていかれる可能性しかない。
自分が同級生なら発狂していたなと思いながら、またあくびをした。
高みからの見物だが、こうして登場人物達を見たら、やはりこの世界はゲームの世界なのだと実感してしまった。
そして、あのイケメン集団の一人にならなくて良かったとホッとした。
あの中の誰になったとしても、中身が自分なら全てぶち壊せる自信がある。
「……まぁ、俺にはどうでもいいことだ」
恋愛ゲームの立ち位置から、遥か遠いところにいるセンセーモブ。
次の瞬間には眠気しか頭に残らなくて、ビリジアンは窓をピシャリと閉めた。
こうして、ビリジアンはストーリーに全く絡むことなく、オープニングイベントは終わった。
そのまま入学式も無事に終わり、主人公の学校生活は順調にスタートした。
ゲームは主人公バイオレットが、それぞれ五人との出会いシナリオを終えた後、学園生活の一日を誰と過ごすのか選択して進める。
彼らがいそうな場所を選んで、対象者を見つけたら声をかける。
会話を通して好感度を上げていくと、個別のイベントが出てくるらしい。
最終的に一番好感度が高い相手のルートに入り、一定基準を満たせばハッピーエンドとなる。
一見するとよくある攻略系のゲームだが、このゲームが発売停止になったのは、ただ恋愛するだけではなく、18禁要素もあるからだ。
もちろんこの学園の特色でもある、性学を学ぶことに直結する。
エッチな実践授業もあってこれは問題だとなった。
ルートによっては、対象者全員と体の関係を持つ、なんてパターンもあるので、それが今で言う大炎上となったらしい。
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