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「冗談な訳があるか! 少子化対策で同性婚の研究が進んで、同性同士でも子孫を残すことが可能になったじゃないか。確かに少ないが、男同士で結婚するカップルはいる。私が本気を出せば、男でもいいと言ってくれる相手はごろごろ出てくるはずだ!」
とんでもない変化球が飛んできて、ビリジアンはまともに顔にくらってしまった。
口をぱくぱくして声を出せないでいると、私は本気だからなと学園長はダメ押しのような一撃を加えてきた。
もうゲームの展開とかは完全に関係のない世界に突入してしまった。
ビリジアンとして、職と住まいを失う危機だ。
そして可愛い魔法生物との癒しの日々も終わりを迎えてしまう。
そんなのは絶対に嫌なのに、その条件が結婚だということに、頭が追いついていかなかった。
本気モードに入った学園長は、好みのタイプはとか、どんな男ならイケそうかとか、男のグッとくる部分はとか、よく分からない質問をしてきた。
完全に混乱モードに入ったビリジアンは、クラクラしながら、分かりませんとしか答えられず、学園長はこうなったらやってやると、逆に火がついてしまった。
ピンチに燃えるタイプのようだ。
ピンチに回復機能のないビリジアンは、想像もできなかった展開に、倒れるようにその場に座り込むことしかできなかった。
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