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「……それは大変でしたね。お休みの日に呼び出すって、かなり重要なお話なんですか? ……あ、機密事項だったらすみません!」
思わず気軽に聞いてしまったのを慌ててお詫びする。
騎士団の内情とか、花屋の私に関係があるはず無いのについ聞いてしまった。
(ジルさん絡みかと思うと気になっちゃうんだよね……。また遠征にでも行くのかな……)
「ああ、大丈夫だよ。フロレンティーナ王女殿下とローエンシュタイン侯爵の婚約式の件だから」
ジルさんのことを考えていると、すっごく聞き慣れた名前が飛び出して「えっ?!」と声を出して驚いてしまう。
「フロレンティーナ王女殿下……と、え? 侯爵……?」
「そうだよ? ローエンシュタイン侯爵は魔術師団長も務めていらっしゃる方でね。うちの団長とも幼馴染でよく顔を出してくれるんだけど、とても気さくな方なんだ」
ヴェルナーさん曰く、騎士団と魔法師団はお互いをライバルとして見る傾向にあって、基本仲が悪くなる場合が多いらしい。
だけど団長が幼馴染同士で仲が良いので、今の騎士団と魔法師団の関係は良好なのだそうだ。
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