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「ち、違います!! 私が夜更ししちゃって、つい寝坊しただけで、本当はもっと早く起きるつもりだったんです! だからジルさんが謝る必要はありません!」  正直、私が夜更ししたのもジルさんが原因なのだけれど……。  私は寝ても覚めてもジルさん一色のこの状態を、早くどうにかしないといけないな、と思う。 「……む。そう、なのだろうか……。いや、でもしかし……」 「そうですそうです! ホントお気になさらず!! あ、ジルさん朝食はもう食べられました? もし良ければご一緒しませんか?」  未だ躊躇うジルさんの思考を切り替えるために、私はジルさんを朝食に誘ってみる。まあ、すでに食事は済ませているだろうから、カフェーでも飲んで貰おうと思ったのだけれど……。 「む。アンの作った朝食……。ご馳走になっていいのだろうか」 「はいっ! 勿論です! あ、でも本当に簡単なものですけど!」 「構わない。とても楽しみだ」  まさか食べると思わなかったけれど、ジルさんの表情が明るくなったので良しとしよう。それに私も誰かと食事をするのは随分久しぶりだ。
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