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──どうしてこうなった。
「あら、アンちゃんってばすっごく肌が綺麗なのね!」
「まぁ〜、本当ね。どのブランドの化粧水を使っているの?」
「今まで化粧したことがないってホント? これはいじり甲斐があるわ〜!」
「私のドレスが着れそうね! ……あら? ウエストが余る……ですって?!」
「アンさんはスタイルが良いのですね! ステキですわ!」
私は今ヴェルナーさんのお姉様方とフィーネちゃんにめちゃくちゃイジられている。イジると言っても意地悪の方ではなく、手を加える方のイジるだ。
何故私がヴェルナーさんのお姉様方にイジられているのかというと、王宮から行政官の代理という人がお店に来て、依頼したいことがありその件について話し合いたい、と言われたからだ。
そうしてお店を臨時休業にし、馬車に乗せられた私が連れて来られた場所はディーステル伯爵のタウンハウスで。
そのディーステル伯爵邸に着いた途端、フィーネちゃんとそのお姉様方に拉致られたのである。
そこで私は初めて知った。ディーステル伯爵家がヴェルナーさんとフィーネちゃんの家だということを。
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