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「精菜さん」
あの人の口から呼ばれる私の名前。
会議であの人が話す度に、動く唇を見てうっとりとしている。
あの唇から「好き」と言われたら、どんなに幸福だろう。
あの唇で弄るようなキスをされたらどれだけ濡れてしまうのだろう。
私はこの人となら淫乱になれてしまう。
きっと沼から抜けれなくなる。
考え過ぎて危うく会議の内容が飛ぶところだった。
会議なんて数人で行わなくても、私と二人で、真っ白い壁に囲まれた会議室で、一通りの会議が終わったら急に後ろから抱きしめられて、タイトスカートを無理矢理脱がされて犯される覚悟も出来ているのに。
どうしてこの人は分からないのだろう。
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