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しかし黒い化け物にはかすりもしなかった。
「この化け物が、邪魔だどけろぉ!」
大輔が叫び声を上げながらバッドを振り下ろす。
それは黒い化け物の頭部に直撃してたしかた手応えがあった。
黒い化け物はそのまま倒れ込む。
「やった!」
春香が小さく飛び跳ねて喜んだ。
「先に行ってろ!」
大輔はまだバッドを構えた状態で、倒れた黒い化け物と対峙している。
前回、1度倒れたと思っていた化け物が起き出して攻撃してきたことを思い出した。
だけど、きっと大輔なら大丈夫だ。
なにせ慎也と同じくらい強いんだから。
佳奈はそう確信していた。
「行こう」
明宏に促されて4人は先へ向かったのだった。
☆☆☆
明宏を先頭して先へ進んでいくと、そこは行き止まりになっていた。
「嘘でしょ。これじゃ探すところがないじゃん!」
佳奈は周囲を見回す。
前方と左右は高い民家の壁で覆われていて進むことができない。
となると、後退するしかなくなってしまう。
「だけど足跡は確かにこっちに来てたよな。どういうことだ?」
明宏は顎に手を当てて考え込んだ。
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