電話

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電話

その日、梨花はいつものように定時で帰宅した。 家に帰ると自室に駆け込みスマホを充電した。消音にはなってないね。よし、大丈夫。念のためボリュームも最大にして…と。 階下の母に伝えた。 『今日は外ですませたから夕飯はいらない。ごめんね。』 そして、また自室に駆け込んだ。 あれ?私、健史さんからの電話を楽しみにしてる。梨花は自分でも不思議な気持ちになった。 でも、待っても待っても電話はない。からかわれてたのかな…、スマホと名刺が寂しげだった。 何か落ち着かない。 お風呂に入ろう…、洗面所にスマホを置いてお風呂に入った。 お風呂から出るとスマホを1番に確認した。シャワーで着信が聞こえなかったのかも? そう期待したが着信はなかった。 その日は本当に長い夜だった。スマホを持ったまま寝落ちした。
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