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「ねぇーママー戦隊ヒーローレインダーのカッパ着たいよー」
僕は朝ご飯のお皿の片付けをしているママの服の袖を小さな手でぎゅっとにぎりながら左右に力一杯揺らした。
「だめよー。見て、窓の外今日は太陽が出てるわよ」
ママに言われ、窓の外を見ると太陽が燦々と照り付けていた。でも、僕はどうしても着たかった。だから……
「やだあ!!着るの!!」
そう言って、僕はその場で足をバタバタさせた。
「晴れの日は着れないのよ」
「なんで!!着てもいいじゃん!」
癇癪を起こす僕にママは優しく言った。
「カッパは雨の日に着るからかっこいいのよ。せっかくカッコいいレインダーになれるのに、晴れ日に着たらかっこわるいんダーになっちゃうわよ」
「カッコ悪い……レインダー……カッコ悪いんダー………」
そんなの嫌だ!僕は思った。
「ねえ。ママ次はいつ雨降るの??」
「明日は雨降るって天気予報が言ってたわよ。」
僕は窓の外の太陽に向かって言った。
「明日は雨を降らしてください」と。
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