12人が本棚に入れています
本棚に追加
こんなところで今さら握手、なんてなんだかちぐはぐな気がしたが、それもなんだか私たちらしくて思わず小さく吹き出してしまう。
握ったトモの手がやたらと熱かったせいで、私の鼓動が更に速くなったのは想定外だが――……
そんな変化なら、きっと悪くなんてない。
(最初から全部上手くやろうなんてする必要ないもんね)
トモが雑草を抜いたからか、少しだけ花壇の土が見え、誰も世話していないだろうに逞しくも生きていた花が顔を出した。
勝手に花が育つように、私の心もきっと勝手に育つから。
――だから、こちらこそよろしくね。
最初のコメントを投稿しよう!