ずっと側にいるからね

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 泣き続ける次男を見て、お外に連れて行ってあげようと長男が言いだした。  自分が公園に行きたいのもありそうだが、長男は次男に夢中なのだ。  一時はずっと次男と一緒にいられる私がうらやましくて、幼稚園に行かないと駄々をこねたことさえあった。  ベビーカーを嫌う次男だが、長男が一緒だと座ってくれることが多い。  歩いている間中、長男がかまってくれるのがうれしいのかもしれない。 本当は二人のお昼寝の時間にやってしまいたいことがあったのだが今日も無理そうだ。  一通りの準備を済ませ、再び廊下に出た。  先ほどの声が気になったままだったので、耳を澄ましてみたがなにも聞こえない。  私はきっと気のせいだったのだと自分に言い聞かせて子供たちと散歩に出かけた。  次男と手をつないだり、おもちゃを鳴らしてあげたりと長男は次男のお世話に夢中だ。  最初はご機嫌斜めだった次男だが、長男が自作の歌を歌うのに合わせて、いつの間にやらご機嫌にあうあう言いだした。
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