ずっと側にいるからね

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 公園で遊ぶ間も長男は次男に語りかけ続けてくれて、次男は何とか眠ってくれた。  いつまでも仲良くしてくれるといいなと思いながら私は二人を眺めていた。  帰りにスーパーに寄った後、家に戻ろうとしたら、廊下でまた助けてと聞こえてきた。  出発の時と違い次男を起こさないように、静かにしていたので聞こえたのかもしれない。  そのか細い声は廊下に設置された放水口から聞こえているように思えた。  人など入れるはずもない小さな扉。  もしかしたらラジオが置かれているのかもしれないと思い、私はそっとその扉を開けた。  中にはハムスターが眠っていた。  あの小さな声はこのハムスターだったのだろうか?  私はハムスターが逃げ出さないように扉を閉めなおした。
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