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「「私達、PUFFY繋がりで結婚しました!!」」
「そうでしょうねぇ。だってTシャツにおそろのPUFFYって描いてあるもん。ピンクにラメってるし」
観客は失笑ぎみ。司会者は慣れた感じで受け流した。アシスタントはにこやかに二人を見つめている。
「先ず北京旅行してた時が出会いの始まりなんです。パンダを見てたら、PUFFYのTシャツ着てる彼が居て、これが偶然だからすごいよ、ね〜♥」
「およよ~、これが偶然なの、すごいねぇ」
「まさか、それって、アジアの純真じゃないの?」
「そうなの〜!白のパンダを北京に観に行ったの、そしたら彼がいたのよ!」
「僕もこのTシャツ着てて本当に良かったなぁって新ためて思います」
「北京はアジアの純真の始まりだもんね」
と苦笑するアシスタント。
「それでね、彼と意気投合して上海まで行っちゃいました〜ね~♥」
「何でまた上海に行ったの?」「そこそこ距離がありそうだけど」
二人とも本当に不思議そうに聞いた。
「だってぇ」
二人は照れくさそうに
「「サーキットがそこにあったんだもん」」
「あーあ、上海サーキット…」と司会者。
「まさかのサーキットの娘!!」
「「ピンポ〜ン♥」」
「それでね、そこからの夕食はね、上海ガニにしたかったの」
「渚にまつわるエトセトラ!」
「そこまでいくと気持ちええわ」
「でも最近まで喧嘩してたの」
と彼女。
「PUFFYのアメリカツアーに行くか、始まりの北京かで意見が分かれた」
彼は今思い出しても嫌な思い出だったようで表情が暗かった。
「でも、これが私の生きる道がどこからともなく流れて来て…」
「悪かったね」「ありがとう」
「これからも よろしく♥ これが喧嘩後の合言葉になりました!!」
司会者は椅子ごと後ろに転がる。
アシスタントが椅子を立て直した。
「もうええわ、お幸せに」
了
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