本を食べるよう

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本を食べるよう

緊張せず かといってだらけずに 本を食べる 食べ方に正解はない ガブリと噛み砕いても クスリと味わっても 他人の本を盗み食いしても 構わない 本と向き合うことがはじめの一歩 ディナー感覚でゆっくり食べるのも良し サラッと昼飯を完食するように食べるのも良し 汚して食べるのもいいことだけど その場合は自己負担でね 公共の場ではしないこと 自費ですることを頭に入れといて 緊張せず かといって緊張感なしは 御法度 できるだけ全種類の料理を食べたい人もいる 食べたい料理だけ食べる人だっている みんなのライフスタイルだし否定はしない けど たまには苦手な大人の味も味わうことも素敵 感触が不気味でも咀嚼すれば味が出る その味は次なる食事に繋がる伏線 全てに結ばれる不思議なお味 なお 上手いかまずいかは食べ進めないと わからない模様 転機予報? 天気予報?のよう? お肉料理のようにガッツリとしたボリュームもあれば スープのように数分で味わえる読了感もある 野菜料理のシャキシャキした冒険喜劇も良い そしてデザートにはほろ苦い失恋話か ほろ甘い恋愛話が個人的にはオススメ それこそ 本を食べることなんじゃないかな きっと そうと信じている 全ては体全体の血と肉になるためだと信じて 緊張せず かといってモジモジせず 本と向き合う あとは時間が余す限り食事を堪能するだけ お会計はケースバイケースであることは忘れずに もちろん食い逃げは禁断中の行為だからね
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