第1話 おねえちゃんだから

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 だから、おじいちゃんのお家にはすぐに来れるんだけど……気づいたら、『蔵』の前まで走ってたみたい。  後ろを見ても、おかあさんはいなかった。 「……来ない、よね」  宙太がいるから走れないもん。  だから……また悲しくなってきたけど、あやまるにもどうしたらいいかわかんなくなって。  とりあえず……一人になりたくて。  あたしは、おじいちゃんのお家にも行く気になれず……蔵の中に入ることにしたのだ。
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